ネーミングって、なんでしょう。
私は長くネーミングに携わってきて、
最近特にこう思うようになりました。
たくさんの敵(競合商品)からの攻撃をかわし、
戦場(売り場やメディア)を孤独に走り続け、
標的(ターゲット)を見つけたら、
心に印象的に刺さる弾丸(印象)を
打ち込む戦車であると。
だからこそ、敵(競合商品)からの攻撃を
かわすためのフットワークや、強靭な装甲、
また標的(ターゲット)の心に強く残る印象や
しっかり記憶させるわかりやすさを
必要とするのだと。
しかし、ただ強ければいい
というわけではありません。
市場や世の中の時流、さらには
その商品カテゴリーの歴史など、
様々なことを加味した結果、むしろ弱々しいものが
いい場合もあります。
かっこいいだけでいいこともあります。
逆に、すべてが平均点でいい場合もありますが、
これは稀であり、
なかなか記憶に残らず、選ばれるものになりません。
もし、ネーミングを作ろうとお考えの方は、
ぜひ荒野をたった一台で孤独に走り続ける戦車を
思い浮かべてください。
きっと、強い強い武器を持たせてあげたい、
強靭な足腰を鍛え、何をも跳ね返す鎧を
作ってあげたい
と感じるはずです。
そうです、
愛情がなくてはいいネーミングはできないのです。